2024/11/29
金型の溶接補修事業を展開する愛知溶業株式会社(本社:愛知県一宮市、代表取締役 市川 修 、以下 当社)は、2019年の本社・工場のリニューアルから5年を迎え、若手技術者採用に大きな成果を出しています。工場リニューアルから5年で新卒・中途採用の応募数が約2倍に増加しました。
また、従業員の定着率は6%改善、離職率は5%改善しました。全従業員の平均年齢は約38歳で、業界平均の約43歳を5歳下回っています。これは、中途採用と新卒採用の双方が功を奏しているためです。
また、当社は2年連続で高卒新卒人材を採用し、全国的に高卒技術者の採用難易度が例年高まっている中で、安定的かつ継続的な新卒採用を実現しています。
当社は「金型技術者の人材育成」と「働きがい」を両立する職場環境の改善に取り組んでいます。工場の快適な職場環境は、従業員アンケートでも入社動機や勤続意欲に対する効果が確認されています。これからも、金型業界をけん引できるような人材採用と技術力向上を目指してまいります。
全国的に見ると、金型業界の79%が従業員数20名以下の小規模事業者で構成されており、年々事業者数が減少しています。※1この業界では高度な技術と経験が求められるため、近年では廃業による技術承継がされないといった課題や、人材確保や技術育成に注目が集まっています。
全国工業高等学校長協会の調査で、令和4年度における全国の高校新卒者の求人倍率は3.49倍ですが、工業系専門高校の求人が全国で20.60倍(前年比3.4ポイントの増)とかなり右肩上がりで堅調に拡大してさらに人材確保が難しくなっています。※2
また、進学率の増加や少子高齢化で求人倍率は年々増加の一途をたどっています。
愛知溶業株式会社は、金型業界が抱える課題を背景に、働きがいと人材育成を追求した工場環境を整備しました。その結果、採用と継続的な技術育成を通じて、従業員の働きがいの創出や離職率の改善と合わせて右肩上がりの成長を実現しています。
※1:一般社団法人金型工業会2022年(令和4年)「全国金型統計調査」
※2:全国工業高等学校長協会 卒業者等に関わる状況調査 令和5年10月
当社の人的資本に関する取り組みは、工場リニューアル前後で比較すると以下の成果を出しています。業績にも好影響を与え、コロナ禍を乗り越えて、売上高は直近5年間で安定的に継続成長しています。2019年と比較で、2024年の売上高は約1.8倍に成長し8.7億円を突破しています。2023年の昨対比売上高も112%と継続的に成長を続けています。
工場リニューアル前後の比較期間詳細(2013年から2018年の5年間、2019年から2024年の5年間の数字を比較しています)
2024年11月に実施した従業員アンケートでは、当社の環境について従業員から多くの意見が寄せられました。入社の動機としては、「工場やオフィスがきれい」「従業員が親切」という点が最も多く挙げられ、全体の6割を占める結果となりました。このことから、職場環境や人間関係が入社を後押しする大きな要因となっていることが分かります。
さらに、働きがいに関する声としては、「単純作業ではなく、常に効率を考えながら新しいことに挑戦できる環境」や、「自身の成果を適切に評価してもらえる点」に高い満足が寄せられました。また、「自分の作業が金型の完成につながるプロセスに、やりがいと楽しさを感じる」という意見や、「年齢や学歴、勤務年数に左右されることなく、公平に評価される体制が整っていること」に対する肯定的な意見も多く見られました。
これらの意見は、当社が目指す「働きがい」のある職場づくりの定性的な成果として、従業員一人ひとりが主体性を持ちながら成長できる環境を整備することの重要性を再認識させるものです。
当社は次世代を担う従業員の技術育成やキャリアアップを支援するための「速手会」活動を強化し、自らの成長を実感できる環境を提供します。この「速手会」では、経験のある従業員や外部講師からの技術指導などから新しい技術の共有による勉強会が行われ、若手従業員が主体的に成長できる場を提供しています。
また、金型業界では女性技術者が少ない現状と課題があります。性別を問わず誰もが活躍できて働き続けられるように、キャリアパス制度や人事評価制度の改善を進め、従業員のエンゲージメント向上と職場環境の改善を続けてまいります。
さらに、3年前に導入した基幹システムを活用し、会社独自のポータルサイト構築やDXにも取り組んでいます。技術者育成を通じて金型業界全体の人材不足解消にも貢献し、次世代を担う若手の採用活動に注力する方針です。
愛知溶業株式会社
代表取締役 市川 修
当社が人材採用や育成で最も重視しているのは、従業員一人ひとりが自らキャリアビジョンを描き、多様な選択肢の中で「働きがい」を感じながら活躍できる環境をつくることです。従業員の成長と活躍こそが、企業の成長を加速させる原動力であると信じています。金型業界の未来を見据え、持続可能な取り組みを一層強化することで、地域社会やお客様に貢献し、日本のみならず世界のものづくりを支える企業を目指してまいります。
愛知溶業株式会社は、愛知県一宮市を拠点に『金型にやさしい溶接修理』を掲げ、金型のリユースと長寿命化を推進する企業です。専門技術者が搬出から納品までの全工程を一貫して担当し、修繕の質に絶対的自信を持ち、高品質な金型補修技術を提供しています。また、金型企業のネットワークを活用し、大型金型補修にも対応可能です。お客様の課題に応じたカスタマイズ提案を強みとし、モノづくりの持続可能性と循環型社会の実現に貢献します。
会社名 :愛知溶業株式会社
代表 :代表取締役 市川 修
設立 :2005年11月
資本金 :1,000万円
事業内容 :金型製作/金型溶接/金型測定/金型補修/金型溶接教育コンサルティング
従業員数 :47名
所在地 :〒491-0828 愛知県一宮市伝法寺3丁目8-2
公式Webサイト:https://aichi-welding.com/